ちょっと前に「山田ジャパン曲はお芝居のじゃまをしないように作りました!」なんて分かったふうな事を書いたけど、世の中には逆に音楽の方がじゃまをされるというパターンも存在する。カラオケの背景映像がそれである。
もちろん気の毒な面はある。カラオケ背景映像とはそもそも招かれざる客のようなもので、画面に必要とされているのは飽くまで歌詞という文字情報であるにも関わらず、「なんとなくスペース余ってるし…」みたいな理由で入れられはじめたものだろうからだ。(たぶん)
それでも映像カラオケの出始めの頃は、曲ごとにちゃんとディレクションされたドラマがあったような気もする。でも大半は岡崎体育にネタにされるような「これなんのメッセージ性なん!?」なもので、若かりし僕らに「見えているけど気にしない」という東洋の精神性を教えてくれたものである。
しかし最近になっても「気にしない」レベルをゆうに超えてくるものが少なからずある。
先日「久しぶりにスマパンとか歌いたいかもー」とThe Smashing Pumpkinsの名曲「TODAY」を入れた。そうするイントロの時点で
特攻服を着た方々がのぞいていた。そしてドラムインと共にアルマゲドンよろしくこちらに向かって歩き始める。
スローモーションである。曲調には合ってる。ただ曲想に絶望的にあってない。この人たちぜったいスマパン聴かない。僕は歌い始める。カメラは特攻服の方々をバストアップでなめる。みなさん睨んでくる。なんか恫喝されて歌わされてるような気分になる。歌詞の内容は「今日は人生で最高の日〜♪」皮肉だ。よく考えれば曲の内容も皮肉に満ちたものではあるのだろうけど、そんな高度なマッチングをこっちが望んでいるわけでもない。
そんな暴力的な感じではなく、気になる例もある。X JAPANは僕のカラオケのレギュラーレパートリーなんだけど、よく歌うがゆえにふつふつと気になることがある。例えば「JADE」だと
歌い出しと共にクラーク博士が登場する。「少年よ大志を抱け」というメッセージ自体はXと相性がいい気もする。そういうこと?と訝しながら歌っているとなぜか余市駅が映る。そういえばイントロは時計台だった。なんのことはない雑多な北海道推しである。千葉でさえない。そしてしまいには
日本最北端の地が映る。極限をぶちやぶれという事か?! そうだとしてもこちらは歌詞を見てるのに文字情報アップはないんじゃないかと思う。あやうく歌いそうになる。(ならない)
そして文字はなくとも、具体性で圧倒してくる例も存在する。(これがこの記事を書く事になったきっかけ)先日たわむれにメタリカのBatteryを入れてみた。そうすると
曲調にはあってる! そして文字もない! しかし
映像が強すぎる!
今回は僕がおうちで愛用しているDAMでのネタでしたが、JOY SOUNDだって似たようなものだと思う。(たぶん)
どちらもパソコンやゲーム機に対応しているので、皆でカラオケもできない昨今おうちでエンジョイしてはいかがでしょうか。と最後(怒られないように)宣伝して終わります。だいたい家で一人メタリカを熱唱する僕が大概だという話はある。