ウィスキーについて 1

ウィスキーが好きです。これから一生お酒を一種類しか飲めないとしたら、ウィスキーを選ぶかもしれない。いやワインにするかもしれない。いや、やはり…(どうでもええわい!)

ウィスキーは蒸留酒なので、比較的歴史的に新しいお酒です。なんでも、ゲール語の「ウシュクベーハー(生命の水)」が語源らしく、錬金術と深い関わりがある。錬金術師が気まぐれに蒸留機に醸造酒を入れてみたら素晴らしく力強いお酒が出来ちゃったという事みたいなんだけど、もちろん昔の事なので本当のところどうなのかはわからない。

いずれにせと錬金術師達も金を作り出す事は最後まで出来なかったけど、その過程でこんなに素晴らしいものを生み出せたんだから、結果的に金(きん)を生み出すより人類に貢献したんじゃないかと思う。

焼酎やウォッカなど他の蒸留酒と同様、ウィスキーも蒸留したては無色透明で、それを樽に入れて貯蔵するうちにあの琥珀色に変化する。ようするにあれは木の色で、ウィスキーを飲む事は木を飲むようなものだと僕は考えている。ある研究によるとウィスキーを飲む(香りを嗅ぐ)事で、森林浴をしたのと同じようなリラックス効果を得られるそうだけど、それもそのはずだと納得である。木のエキスを飲んでるんですから。

健康情報的に言うと、エラグ酸というポリフェノールが含まれていて抗酸化力が強く、美白効果もあるらしい。糖質がほとんど含まれていないので、ダイエットにもいい。素晴らしい。

そして何と言っても、これが一番大事なんだけど、ウィスキーは美味しい。また銘柄による味の違いが割とわかりやすい。ワインほど種類や考えなくちゃいけない事(当たり年が何年とか何年寝かせたとか)が多くないので、お酒を飲み始めた入門者にも優しい。

酔い心地としても、ウェイウェイヤッホー系ではなく、どちらかというと自省的な酔い方をする(ハイボールをがぶ飲みだとまた違うでしょうが)ので、ゆっくり落ち着いて考え事をしたい時、誰かと語り合いたい時なんかに最適です。

昔はアイラウィスキーに代表されるクセの強い銘柄が好きだったんだけど、最近はどちらかというとシェリー樽で寝かせたような香りの華やかなものが好きになりました。このように自分の嗜好の移り変わりを楽しむのもまた一興であります。