4月のばか!

2021年も1/4が過ぎ、4/1になりました(ややこしいな)。

4月、エイプリルってなんとなく語感が可愛いですよね。確かミュージカルRENTで、主人公ロジャーが失くした恋人の名前もAprilでした。調べてみたら、愛と美の神であるアフロディーテが語源だそうで(異説あります)可憐な響きも納得です。

それで毎年少しは意識するんだけど、特に何事もなく過ぎていく行事にエイプリルフールがありますね。4/1の午前中は嘘を吐いていいという風習。子供の時は無邪気にがんばって嘘を考えたものですが、大人になるとこれがなかなか難しい。相手が喜ぶ嘘は、種明かしでがっかりするし、相手が悲しむ嘘は、後で「なぁんだ。ほっ」となっても、マイナスがゼロになっただけで、何がしたかってんという話になりがち。なので各企業のトンデモ新製品発表や罪のないフェイクニュースなんかは最も無難な楽しみ方かもしれないですね。

フェイクニュースと言えばあの有名な「地球人に囚われた宇宙人」の写真もどこかの国の新聞のエイプリルフールネタだと聞いた事があります。嘘というのは形に残るとだんだん真になっていってしまうのがこわいですね。だって学研の本に載ってたもん、子供は信じるよ! または遠い未来にその記事を発掘した宇宙人が「あら、われわれのご先祖も来てたのかしら?」なんて思っちゃうかもしれない。歴史と記憶と嘘と真実の境界線なんて曖昧なものですから。

ひとつだけエイプリルフールに感謝していることは、一度未来の世界に帰ったドラえもんがのび太の元に帰ってくるきっかけを作ってくれた事。四月ばかという和訳の妙(というか安直さ)もあって、初めて読んだ時のことを鮮明に覚えてます。

「嬉しくない! これからまたずっとドラえもんと一緒に暮らさない!」

こういう嘘はいいですね。帰ってきたドラえもん、また読みたくなってきた。