村上春樹 短編集「女のいない男たち」に収録されている「イエスタデイ」作中で、木樽という人物がお風呂に入りながらご機嫌に歌う関西弁版イエスタデイを歌ってみました。
昨日はあしたのおとといで、おとといのあさってや
村上春樹「イエスタデイ」
という、なかなか感情を乗せにくい訳詞(というよりほとんど創作)なので、ふざけ半分に歌い始めたんだけど、歌っているうちにだんだんと
「昨日をどれだけ違う言葉で言い換えたとしても、決して今日にはなりはしないのだ」
という切々とした気持ちになってきて、結果ちょっと気持ちの乗りすぎてるんちゃうかというぐらいになりました。
おそるべし村上春樹。とビートルズ。
ちなみに現在手に入れられる版では、権利の関係でこの訳詞は大幅に削られていて、初出の雑誌でのみ原文を見ることができます。
(というか、上記青文字の言葉って、初出の小説の中で言われていた気がする。けど今手元にないからわからない)
村上春樹の小説には他にもビートルズの曲がタイトルになっているものがいくつかありますが(代表的なものはご存知「ノルウェイの森」ですね)先日は雑誌に
「ウィズ・ザ・ビートルズ With the Beatles」
が発表されて、「おお、アルバムタイトルで来たか」と膝を打ちました。これまた良い作品でした。