ハナコのコントが面白かった。

先日ENGEIグランドスラムという番組を観た。その中でハナコのコントがとても面白いだけでなく、何かカタルシスみたいなものを感じてとても好きになった。

コントはある(おそらく小)学校の教室で、先生が子供たちに「今日は、おまえたちが可愛がって育てていた、豚のピーちゃんを、食べるのか、食べないのか話し合いたいと思います」みたいな事を伝える所から始まる。生徒たちも沈痛な面持ちである。そして委員長に進行が委ねられ、クラス全員に「食べるのか、食べないのか」の多数決を取る。委員長が手仕草で数を数える。その結果は…全会一致で「食べる!」になり、想像していた展開にならない先生が狼狽するという話。

その後も議論は先生の思惑とは違う料理法みたいなところで白熱し「ソテー」だの「ラフテー」だの子供らしからぬワードが飛び出し、そのおかしみはそれだけでも十分だったんだけど、何よりもスカッとしたのは僕が(そして恐らく少なくない人が)なんだかもやもやした違和感を感じていた「育ててたブタ食べる授業」に、それを否定するわけではなく、かつ爽快にカウンターをかましていたからだと思う。

当該の授業の是非でもなく、そしてハナコの皆さんの意図も別とした上での一般論なんだけど、なんらかの「理不尽」や「権力」に対して、もっとも有効な対抗手段は「笑い」であるとどこかで読んだことがある。発想がおじさんではあるけど、このコントを観てチャップリンのモダンタイムズを連想したのである。

笑い飛ばせることは飛ばすに限ると言う気がしないでもない、そんな今日この頃の俺だー。ナイトプールパシャパシャ。